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デュアルホワイトニング(ホーム+オフィス)について教えてください

デュアルホワイトニングは、まずオフィスホワイトニング(以下オフィス)を行った後に、ホームホワイトニング(以下ホーム)を行う方法です。

デュアルホワイトニングは短期間で歯が白くなり、白さも長持ちしやすいですが、費用はオフィスやホーム単独の場合よりも高いことが一般的です。

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ホーム単独法のメリットと問題点とは

現在ではほとんどの歯科医院でホームホワイトニングが受けられると思います。治療法がとても簡単で、治療費も比較的安く済むという利点があるからだと思います。

しかし、ホームはホワイトニング効果が患者さん自身の理解度、協力度に大きく左右され、歯科医師からの継続的なサポートを受けられないケースもあるという問題があります。また、ホーム単独で希望の白さにしようと思うと3~4ヵ月かかる場合もあり、長期間のホワイトニングに耐えられない方も中にはいらっしゃいます。

また、ハッキリとしたことは分かっていませんが、長い期間に渡りホームを行うことで主成分である過酸化水素尿素が活性化されて発生したフリーラジカルが体内に取り込まれ、健康面に悪影響を及ぼすのではないか?といった懸念もあります。

オフィス単独法のメリットと問題点とは

次にオフィスですが、高濃度の特殊なホワイトニング薬剤を用い光波長などでホワイトニング効果を高める方法です。

オフィスは薬剤費が高価なものが多いため、治療費はホームよりも高くなることが一般的です。

オフィスは、院内で約1~2時間程度の施術時間を要しますが、1回の治療でホワイトニングが完了するケースばかりではなく、数回の施術が必要となることもあります。またオフィス単独はホーム単独の場合よりも白さの後戻りが早い傾向があります。

デュアルホワイトニングとホームホワイトニングの治療効果の差はどの程度なのでしょうか?

デュアルホワイトニングによるホワイトニング治療期間の短縮度はホーム単独と比較するとの1/2から1/4となるようです。(当院の治療履歴からの評価)

実際の症例を見て参考にして下さい。

ホームホワイトニングの症例

まず、一般的にホワイトニング治療で難症例と言われているテトラサイクリン変色歯の例を挙げてみました。今回の症例は、この変色歯のグループでも、ファインマンの分類度で4タイプといわれる最も変色度が強いタイプです。

症例1 テトラサイクリン変色歯 F4 術前口腔内
ホーム単独で開始 使用薬剤はナイトホワイトエクセル10%

ホーム治療開始より158日目(約5か月後) 口腔内

約5か月後、ホワイトニング治療は患者さんと相談の上終了したときの口腔内です。
歯の変色度は、術前と比較するとかなり明るくなってきています。ただし、歯頚部でエナメル質の薄くなっている部分は象牙質部分の変色を隠すことができないこともあり、やや変色度の強い部分は残ってしまっています。

デュアルホワイトニングの症例

次に、テトラサイクリン重度変色の症例1と同程度の患者の症例で、デュアルホワイトニングで対応した患者さんの症例を見てみましょう。

症例2 テトラサイクリン変色歯 F4 術前口腔内

デュアルホワイトニング施術後42日目 口腔内

症例1では、ホーム単独法で158日かけましたが、デュアルホワイトニングでは42日でほぼ同程度のホワイトニング効果が達成されています。
テトラサイクリン変色歯というホワイトニング治療には不向きと言われてきた症例であっても、従来の1/4程度に治療期間を短縮させられることがわかります。

デュアルホワイトニングで施術した場合は、着色度が比較的軽度な症例であれば1週間程度の治療期間で白い歯にすることが可能です。非常に早く目標の歯の白さを実現することができます。

デュアルホワイトニングをお勧めしたいわけとは

デュアルホワイトニングは、患者さんにとっては異なるホワイトニング治療を2度行うことで、手間と費用が余計にかかるのではないか、と感じられるかもしれません。これはこの方法の欠点と考えられます。

しかし、治療期間を最短にでき、しかも歯が白くなるレベルの高さとともに白さが長持ちする点を考慮すると、この欠点を差し引いても患者さんにとっての利点は大きいと思います。

デュアルホワイトニングの利点

  • 治療期間が最短である。
  • ホームで使用する薬剤を最小の量に抑えられるので、その分のコストを下げられる。
  • ホーム薬剤使用量が最小で済むことは、フリーラジカルによる健康面へのリスクを最小限にすることにも繋がる。

デュアルホワイトニングの欠点

  • ホームとオフィス、両方のホワイトニングを行う必要がある。
  • ホーム、オフィス単独の場合よりも、トータルの治療費が高くなる場合が多い。

参考文献

公開日:2018年11月17日

この記事の執筆者

山本 達郎

山本 達郎先生

歯科医師
山本歯科医院 理事長

医)審美健康会 山本歯科医院

神奈川県横浜市保土ヶ谷区星川2-4-1星川SFビル4F

TEL: 045-332-5001

この記事の監修者

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