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インプラントを受ける歯科医院を選ぶ際、何に気を付ければ良いですか?

インプラントも歯科医院も長年お付き合いしていくもの

失った歯の機能や審美性を回復することができるインプラント。長年付き合っていくものになりますから、インプラント治療を受ける歯科医院も当然長年お付き合いしていける歯科医院を選ぶことが大切です。

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インプラントの成功率は非常に高いがトラブルになることも

2012年Buserらの論文(1)によると、511本のインプラントの10年後の成功率(痛みや腫れがなく、動揺が見られない)を調べたところ、10年後の成功率は97%と非常に高い数値を示しています。インプラントは長期にわたって安定して使用できるものですが、顎の骨の質や全身疾患の有無、口腔内環境等によってトラブルを起こす可能性も0ではありません。また、歯科医師の正確な診断や技術も成功率に大きく影響します。インプラントを入れたから一生安泰というわけではないことをご理解いただけると幸いです。

メンテナンスが必要なものであるからこそ信頼できる歯科医院で

車などもそうですが、長く気持ちよく使っていくためには定期的なメンテナンスが欠かせません。どんなにいい車でもメンテナンスも行わず10年も乗っていれば壊れることもあるでしょう。過酷な口腔内環境に晒されているインプラントも普段のお手入れだけでなく、歯科医院での定期的なメンテナンスが欠かせません。だからこそ定期的に通いやすい、信頼できる歯科医院で治療を受けることが大切です。

たくさんある歯科医院、どこの歯科医院を選べばいいの?

街を見渡すとあちらこちらにある歯科医院、その中から信頼できる歯科医院を探すというのはたしかに大変なことです。インターネットで検索してもさまざまな広告を出している歯科医院がありますのでなかなか難しいところです。

ただ、インプラント治療をおすすめできる歯科医院は以下の点に注目していただけたらと思います。

  • 治療計画や治療費の総額についてきちんと説明してくれる。
  • 三次元CTを使って、実際の骨の状態を詳しく説明してくれる。
  • 保証についての説明を行い、書面に残してくれる。
  • お口の中全体の状態、今後必要になる治療についても説明してくれる。
  • 定期的なメンテナンスのプランを提供してくれる。

以前は「インプラント1本10万円~」といったような安さを前面に出した広告を出している歯科医院もありました。ただ、そういった歯科医院の多くは診断料、CT撮影料、かぶせもの(上部構造)等の費用を記載していないことが多く、実際に治療を受けると思った以上に費用がかかってしまったというトラブルの報告も多くありました。きちんとした治療の流れや治療期間、治療費の総額を提供してくれる歯科医院を選ぶことが重要です。

三次元CTはインプラント治療を行うためには不可欠です。実際に見ることができない骨の状態を二次元のレントゲン写真ではある程度の予測はできても、精密な検査・診断を行うためには不十分です。三次元CTを使っての術前の精密な診断により、より安全で精密なインプラント治療が可能になります。

三次元CT

二次元のレントゲン写真

また、インプラントは長年お口の中で機能していくものですから、治療後のメンテナンスについての説明や保証の有無についてもきちんと提示してもらうことが重要です。10年後の成功率が90%以上あると言っても、逆に言えば数%はなんらかのトラブルが生じる可能性があります。長年付き合っていく歯科医院と良好な関係を築いていくためには、「もしも」の際にはどのような治療や費用が必要かの説明をあらかじめ受けておくといいでしょう。

執筆者からのコメント

最後に、インプラント治療を受ける方は今回治療が必要になった歯だけでなく、これから5年、10年、もしくは数十年後、お口全体にどのような問題が起きる可能性があるかを診てもらうといいでしょう。インプラント治療が必要になったということは残っている他の歯に対しても今後同じようなことが起こっていく可能性があります。インプラント治療を含め今後どのような歯科治療がトータルで必要になるかを診てもらい、長年のかかりつけ歯科医としてお付き合いしていくことが大切です。

参考文献

公開日:2017年11月29日

この記事の執筆者

倉田 友宏

倉田 友宏先生

歯科医師
ITI Section Japan Certified Specialist for Implantology(ITI
日本支部公認インプラントスペシャリスト)
日本メタルフリー歯科学会 認定医
日本口腔インプラント学会 会員
日本顎咬合学会 会員

くらた歯科医院

長野県上伊那郡南箕輪村3444

TEL: 0265-76-1610

この記事の監修者

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